2001年10月25日
先日、清荒神詣でのついでに、西宮の大谷記念美術館で開催中の阪神の名所絵展に寄ったら、江戸から近代の“ご当地”絵画がたくさん集められていて面白かった。なかでも心に残ったのが、川瀬巴水という、明治生まれで戦後まで生きた木版画家。大阪の高津神社を描いた木版画の、夜空の濃紺の彩色が実にきれいで、広重以来の叙情的な風景版画の伝統が、昭和まで絶えていなかったことを教えられた。この人は鏑木清方の弟子だそうだが、絵画史的には、広重から小林清親・井上安治の流れにつながる人と言えそう。帰ってきてさっそくウェブに当たってみると、画廊や美術館などのサイトにたくさんの画像が見つかったので、画質のましなものにリンクを張ってみた。
「清洲橋」(1931)
「伊豆長岡霜の朝」(1939)
「埼玉田宮村」(1941)
「旅みやげ第三集 但馬城崎」(1924)
「東京二十景 平河門」(1930)
「牛堀」(1930)
「麻生の夕」
「信州木崎湖」(1941)
「原の富士」(1942)
「木場の雪」(1934)
「大阪高津」(1923)