2000年1月12日
以前BSかNHKかで、岩手・秋田県境に連なる「和賀山塊」を取り上げた番組を見てから、この山域に興味をもってきた。僕の登山におけるささやかな夢は、東北の山々を、麓の名湯・秘湯につかりつつ、気ままに登り歩くことだが、それ以来、この山は飯豊・鳥海・秋田駒・白神・八甲田などと並んで、夢の山行プランの一角を占めている。ただ、きわめてマイナーな山域だけに、登山地図はもちろん、山域のアウトラインを把握できるようなガイドブックとてなく、いまだ入山地の目星さえついていなかった。ところに、ありがたや、ウェブは今日決定的ともいえる資料を与えてくれた。くだんの番組の主役で、「和賀山塊の主」とも称される佐藤隆氏自身が書いた文章を発見したのだ。[
和賀山塊を駆ける]。ざっと読んでみたところ、叙述は臨場感と具体性を兼ね備えてなかなか力が入ったものだし、内容もハイキングレベルの好展望地の紹介から、一般的な登山道のガイド、さらには本格的な沢登りルートの報告まで、硬軟とりまぜて大変親切だ。来るべき東北大遠征で、白神にも劣らないと評される自然林に分け入るためのテキストとして、あらためて地図と突き合わせながら、じっくり読んでみたいと思っている。(ついでに、トップページの[
んだんだ劇場]、そのホームページの[
無明舎出版]のページも、何やら元気な地方文化発信のページのよう。)