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2005.1.8台高明神平

 今年最初の雪山は明神平。
 足元も定かでないガスのなかを大斜面まで登り詰めると、夢幻の如き空間が広がった。
 踏み込むとどこまでも沈んでしまいそうな雪原と、小枝の一本一本まで精緻に霧氷をまとった木々と、それらを包み込み融けあわせる乳白色の大気。
 隅々まで行き渡った淡い粒子が影も形も曖昧にして、佇み眺めるその意識さえ風景のなかに拡散していきそうだった。