あまり人の登らない山に登ったら、頂上は頼りない雪のリッジだった。 少し焦っていたので仕方なく、危うく腰掛けて昼食をとっていたら、谷底へ地図とカメラケースを流してしまった。 食べ終わって先に進むと、すぐに野球場ほどのまっ平らな広場が現れて、お昼寝でもどうぞときれいな雪原を広げていて、くやしいやら情けないやら。 遠くにデンと座った氷ノ山が、この未熟者めと笑っていた。