正月の過剰摂取を精算しようと、摩耶山の黒岩尾根を登った。
近くてけっこう登り甲斐のあるお気に入りのトレーニングコースで、ひと喘ぎした後には好展望という褒美が用意されているし、ケーブル駅のある掬星台まで足を伸ばせば、ジュースやアイスの自動販売機も待っている(夏の登りの後のそれらは下界の十倍甘く冷たい)。
この日、寒波襲来。
それでもたっぷり汗をかいていつもの展望ポイントまで登りつくと、雪雲の名残りがちぎれ飛ぶ空の下に、西神戸から播磨の大パノラマが広がった。
海の向こうには四国の山影も横たわっていて、風を避けて湯を沸かし、コーヒーを啜りながらこの冬の山のプランなど考えていると、明石海峡が光った。
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