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六甲1999.4.30

 初夏の分水嶺越え林道。
 乾いた地面に光と影が落ちて、みずみずしい新緑の下を、遠くまで輝かしい道が続いていた。
 歩くにつれて入れ替わる光と影を、くっきりと肩に感じながら、何かを待つ時のようなしんと静まった心持ちで谷の方へ下って行った。
 今日は、萌えだした緑がぼうとけぶるあの尾根を登ろう。