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2006.6.7

 梅雨入り直前の好天に歩いた大峰。
 明星ヶ岳から初めてのルートをたどって、弥山川へ下降。
 狼平までの川筋は、きれいに洗われた岩盤に大小の淵が連なる、気持ちのいい散歩道だった。
 素通りはもったいないので、大きな淵に臨む岩の上で早めの昼食を摂っていると、隠れていた岩魚たちが遊弋を始めた。
 緑を映す水面の下で、幾つもの影がなめらかに翻り、落ちた羽虫を捕える水の輪が広がる。
 無数に乱舞する羽虫も、身を踊らせる岩魚もまばゆい光の中。
 永久禁漁の弥山川の、今日は全き岩魚日和。
 ――その昼は岩に寝そべって、水と魚を眺めて過ごした。