千代の吹上という風流な名前の乗越に出ると、登山者が少ないせいか、道がそのまま綺麗な小砂利の敷いたロックガーデンだった。 人が荷を降ろしそうな、路傍の小岩の周辺にも可憐な花たちが咲き誇っている。 そっと近づいて写真を何枚か。 また次の夏もよろしくと、早々に立ち去ったが、わずか数分間の記憶が今も宝石のようだ。