きびしい冷え込みで目が覚めて、テントから顔を出すと、山頂大雪原の夜明け。 近づいてくる日の出に誘われるように、カメラだけを手に、凍った靴に足を押し込んでテントを出た。 そして、そのまま2時間。 透明な結晶質のなかを彷徨うようだった、御池岳奥ノ平の朝が今も心に響いている。